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わたしは自分がなにを感じ―なにを考え-ているかを書いてみたいと思う(キケロ)
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現在、アラム城一階付近をウロウロしてます。


たかが草やネズミで即全滅の危機に瀕するザクセンパーティーは、鐘楼を何度も鳴らして蝙蝠狩りを決行。

これにて、全員LV5に!

しばらくは何も怖くない―

そう思った矢先、ちょっと休憩していたら寝込みをローグ5人・ローグリーダー3人・スカリーワグ6人に襲われ、前衛が全滅しました。

気が抜けません…ウィザードリィ6は…(汗)

しかし、レベルアップの瞬間が嬉しいので、中毒に。



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さていよいよ、ウィザードリィ6『禁断の魔筆』プレイ開始です。
これは嬉しい事に、自分でキャラの顔グラフィックを作れます。
ので、こんなパーティーに。

お分かりですね?(笑)


…そうです。
ザクセンパーティーです。

左列から言いますと、上からフェルディナント、マックス、マンフリートです。(見えない?限界だったんです、すみません)

右列は、上からテレジア、マーガレット、ロイトガルトです。
何でマーガレットがいるんだ、という方もいるでしょう。
ええ…人数合わせなんです。

本当はアーデラにしようと思ったんですが、血を見るのが苦手な彼女がこんな所に行くわけが無いのでやめました。
マーガレットは―その、ザクセン領に住んでいる女性という事でザクセンパーティーに入れました。

このゲーム、女性キャラの方が得な事が多いので、どーしても女性キャラが欲しかったんです。

ちなみに顔グラフィック作りとキャラメイキングで一時間半かかりました。
まだ少ない方なんですがね…(気合いが入った方だと、一日キャラメイクで潰れるとか)

古城に突入した、猛者ぞろいのザクセンパーティー!
目指すは、禁断の魔筆(描いた事が現実になるが、その代わり何か悪い子とが起こる)のゲット!!

言い出したのは多分フェル兄貴。

勢いよく突入した最強騎士がいるパーティーなのに、序盤の序盤で、いきなりネズミ3匹に苦戦させられました。
一時、死人が出る所でした(マックスよ…涙)

これ、序盤が滅茶苦茶きついウィザードリィで有名なんですよね。
無事全員最後まで生き延びられるか、気になる所です。
もうすぐ給料日なので、つい…(爆)

買っちゃったのは、

・FC版Wizardry Proving Ground of The Mad Overlord

・SFC Bane of Cosmic Forge


ウィザードリィ6は微妙とか言われてますが、某動画で見てやってみたくなってしまったのです。

それにしても、初代(FC版)があるなんて…!

動揺しました。
ちなみに、両方で600円でした。
説明書無かったけど。
でもいいのです。
今は文明の利器(インターネット)があるから、情報はサクサク入りますしv

ウィザードリィ第六作が350円で売られていました。
…欲しかったのにいいいい(大涙)


あれ、秋葉原でチラリと見かけたとき、12000円とかべらぼーな値段だったんです。
これは好機!!と思ったんですが、ちょうど私、ウォーキング中でした。
ウォーキング中ということは、身軽・軽装が原則という事で、
つまりお金は持ち合わせていなかったという事で…


見送る事になりました。(T△T)
うわああああんっ。

でもいま、我が家ではSFC本体が逝っちゃってるのでプレイも何も無いんですけどね…。
いつかSFCを手に入れ直したらプレイするつもりです。



小ネタで落ち無しですみませぬ(汗)



災禍の中心と呼ばれる迷宮に潜入し、地下八階に降り立った時
グランクールパーティーは戦慄した。

目の前には、自分たちとそっくり―いや、自分たちそのものが襲ってきたのだ。


「クローンか…」

クローヴィスの言葉通り、それはグランクールパーティーのクローンだった。
容姿だけでなく、全ての能力や特技までもがコピーされている。
戦闘は熾烈を極めた―

「おのれッ!!この偽物どもめッ」

ウェインの斧がクローヴィス(偽物)に振り下ろされる。

「このッ!!このッ」

なおも執拗にウェインの追撃が決まる。

「…ウェインめ…」

無論、クローン戦でガンガン攻撃してくれるウェインは助かる。
だが、いくら敵で、それが自分の姿を真似ている相手だからと言って、いい気持ちがするものではない。
まるでウェインは、普段の鬱憤を晴らすかのようにクローヴィスのクローン4体に襲いかかっている。

「貴様だって似たような事をしてるではないかッ」

ウェインの指摘通り、クローヴィスはウェインのクローン達をティルトウェイト(核撃)で真っ黒焦げにしていた。
いつもの数倍ほど光も音も凄まじかったような気がする―

久々に、プラウエンの帝城に皇帝が戻った。
その日から、城内は騒然となった。
否、皇帝の帰還についてではない―


「何この臭い…」

城内に馬の臭いが充満していたのだ。
戦線から戻ってきたばかりのルートヴィヒ・ペドロ兄弟も思わず顔を顰める。

「兄さん、城の中にも馬小屋が出来たんだろうか…」

まさにペドロの言葉通りだった。
城内にも馬小屋が三つ四つあったとしても、これほど酷い臭いではない。


臭いは玉座の間、そして執務室のあたりに来ると一層悪化した。
使用人達でさえ、ハンカチに香水を垂らしておかなければ耐えられない程―




「ラスロー…無理をせずともよい。素直にハンカチを鼻に当ててもよいぞ」

「は…ではお言葉に甘えまして…」

執務室では、ついに宰相ラスローは耐えられずに鼻を押さえた。


リルガミンの宿屋は、馬小屋だけは無料で開放されているために冒険者の多くは簡易寝台よりも馬小屋を選んだ。
恐ろしい事に、ここの宿屋は一度客を部屋に入れると一週間は部屋から出してくれないのだ。
中には、この部屋を利用したばかりに年を取って老衰してしまった者もいる。

その情報を知っていた“帝国パーティー“は最初から馬小屋を利用していた。
無論、抵抗が無かったわけではない。
それでも「加齢」という問題を考えて、皇族や爵位やそういったプライドをかなぐり捨てて彼等は馬小屋の藁にくるまって休んだ。
すっかりそれが定着してしまった頃には、身体に馬小屋の馬や藁の臭いまでがこびり付いてしまったのだ。

ラスローは一応、アイテムの鑑定や識別のために冒険者登録していたが、普段はほとんど自国で待機していたためにそれを免れた。

なお、馬臭くなったのはプラウエン城だけではない。




「お兄様、あまり寄らないでください」

「眠気覚ましになっていいだろう、シャルロットよ」

オルトドクス城も同様だった。

だが、馬や藁からなるべく離れ、かつ香水を活用していたフランソワはいつもの通り芳香を漂わせていたとか―



***
ウィザードリィープレイヤーの多くは、恐らく馬小屋以外に利用してないと思われます(笑)

反逆の魔女ソーンが立て籠もる迷宮―
そこは摩訶不思議で中には「悪ノリ」としか思えない施設も数多くあった。
地下二階の拷問部屋(ハークルビースト見学室)からワインセラーまで整っている。

だが、この迷宮の驚異の1つとして、泉がある―
どの階層にも存在する泉は、様々な効用がある。
温泉のような、ありがたいものは滅多になく、潜水した者を毒に冒したり、神経を麻痺させたり、場合によっては命を落とすような危険なものまである。
だが、こうした泉の中にはソーン討伐―ひいては災禍を鎮める鍵が落ちている事もある。
つまり、冒険者たち(真面目に災禍を鎮めようとする者に限って、だが)は泉に何度も潜る必要があるのだ。


地下三階に、“帝国パーティー”はいた。
泉の回りに陣取り、泉を見守っている。
しばらくして、気泡が立て続けに水面上に弾ける。
それと同時に、ビスルクアスの上半身が現れる。

「何とか水深Cまで潜れました」

「うむ。ご苦労だった。火に当たれ」

マルガレーテの魔法で起こした火にビスルクアスは当たる。

“帝国パーティー“は悲しい事に、水泳レベルが恐ろしく低かった。
元々山と森に囲まれた寒冷な地の出身者である。騎士の鍛錬に「水泳」はあることはあるが、他国の騎士に比べ、ラーナ人はあまり水に入らない。
そのツケが、この探索で思わぬ障害となった。


数日前―
うっかり作動したシュートで、落ちた先の泉に全員落ちた。
水泳レベルが低い彼等は全員見事に溺死してしまったのである。

そこへたまたまザクセンパーティーが通りかかったのである!
フェルディナントによって“帝国パーティー“はカント寺院に運び込まれ、復活を遂げたが―

最強の騎士剣オーディンソード3本(前衛全員の武器)と全員の有り金全てを押収されてしまっていたのだ。
(どうやら意識が戻る前にフェルディナントにトンズラしたようである。
恐らく、復活の代金も彼ではなくラーナパーティーの有り金を使ったのだろう)
悔しい事に、他国のパーティーはほとんど水泳で苦労した事が無いという。
プライドの高い―よりによってフェルディナントに救われるという屈辱を味わった六人は誓った。

―絶対泉を先に制覇してやる!


そこで水泳の特訓が始まった。
元々この迷宮の最奥の最奥―通称地獄と呼ばれる777階を巡れる程の実力を持った彼等ならば容易な事と思われた。
だが、水泳レベルは思うように上がらない。

一番泳ぎが得意なビスルクアスも、まだ水深Cまでしか潜れない。
それ以上潜ると死んでしまう恐れがあるのだ。

そんな時だった。

「あ!」

「ッ!」

その玄室に、グランクールパーティーが入ってきたのだ。
恐らく、狙いは同じ泉の底の探索だろう。

だが、幸いグランクールパーティーは“善”の戒律だ。
今だけは無益な戦いを避けたい両方の利害の一致がかみ合ったため、にらみ合いだけで終わった。

「よーし、後はここだけだね」

そんな緊迫感を撃ち破る、やけにぽやぽやした声がクローヴィスの後ろからする。

「そうね。今度は陛下の番よ」

もう1つ可愛らしい声がその隣りからする。

クローヴィスの後ろにいたのは、君主(ロード)のカール9世である。
小柄な身体にプレートメイルを着けているのが妙にミスマッチで―可愛らしかった。

「じゃあいってきますッ」

「お気をつけて」

帝国パーティーはぎょっとした。
潜る者は、死亡する事や溺れる事を考えて装備や所持品は全てメンバーに預けるのが常識である。

だが、少年王は鎧を着けたまま躊躇する事なく泉に飛び込んだ。
さすがの帝国パーティーもあまりの暴挙に、言葉もなく見守っていた。

1分…2分…3分…

重い空気と沈黙に部屋は沈んでいた。

あどけない少年王は溺死してしまったのか―
帝国パーティーがそう思った時、突然水しぶきと共に小柄な人影が派手に飛び出してきた。

「みんなー。“氷の鍵”は見つからなかったけど、5000G見つけたよ」

「おお、さすが陛下」

「どういう事だ!」

フリードルムは思わずカールにつかみかかる。

「え?」

「そんなにお前は水泳が得意なのか?」

「ううん」

「では何をした?」

「何って…これ」

カールの両手には、可愛いアヒルの玩具が握られていた。

「…なんだ、それは」

「なんだって、これ“ゴムのアヒル”だよ」

両手で圧迫すると「ぷぴー」という、なんとも間の抜けた音が鳴る。

「…まさか、これで溺れなかったと申すのでは無いだろうな?」

「ううーん。本当だよっ。スパークのアヒルさんから貰ったの」

ぽやぽやとした声だが、嘘ではなさそうだ。


直ぐさま帝国パーティーは玄室を出た。
ゴムのアヒルを手に入れるために。

「あ…」

「どうしましたの?」

カールが何か言いかけたのを、スザンナは見逃してない。

「ううん。さっきね、スパークのアヒルさんを、ザクセンパーティーのフェルディナントが倒しちゃって有り金巻き上げてたから、今行ってもしょうがないよって言おうと思ったのに」

「良いですよ、陛下。わざわざ商売仇を救う事は無いのだからな」

ウェインがそう言うと、グランクールパーティーも玄室を後にした。


***

「災禍の中心」(HoM)もなかなかふざけたゲームで面白そうです。
ゴムのアヒルちゃんで溺れないって…(笑)
ついでに、NPCを倒せる上に何度でも復活させられるので、これで経験値稼ぎした、とプレイ経験のある友人が言ってました。
何て極悪プレイ!!
ウィザードリィの冒険者たちに真の「善人」はいないと思い知らされました(ぇ)

ギルガメッシュの酒場―
リルガミンに住む者、いや、冒険者ならば有名な場所である。
冒険者達が集い、別れ、あるいはこれから向かう危険な【狂王の試練場】という迷宮への準備をする酒場だった。 
そうした事もあって、地元民は決して近づかない危険な場所である。
下手に近づけば、柄の悪い冒険者たちに絡まれ、身ぐるみを剥がれる事など珍しくない。
近くの路地裏にうち捨てられた死体を警備兵が‘片づける’光景も当たり前である。



そんな酒場の片隅に、ラーナパーティーはいた。

「いよいよ陛下が今日お戻りになられる…」


事の発端は、地下10階の戦闘だった。
玄室に飛び込んだ時、モンスターが出なかったのだ。その一瞬の油断を―まさに玄室に潜んでいたヴァンパイア達は狙っていたのだ。
それは本当に誰もが予想していなかった事態だった。

ヴァンパイアの不意打ちを受け、皇帝が倒れ―
急所を攻撃された訳ではないので死亡は免れた。
だが、麻痺と2レベルダウンは大きな痛手だった。

幸い、レベルは下がったものの元から能力が高めであった皇帝はこれを機に戦士から君主(Lord)になることを決意したのだった。

リルガミンの城下町に戻った後、訓練所へと皇帝は単身向かった。 


一日もあれば転職は完了する。
ギルガメッシュの酒場にて待ち合わせていた彼等は今か今かと待ち望んでいた。

「待たせたな」

その声に振り返ると…

「陛下!!」

確かに君主(Lord)となったのは一瞬で分かった。
だが…

「お父様…以前より頬がそげられませんか?」 

「気のせいだ」

「その…お痩せになられた様ですが…」

「それも気のせいだ…それよりも、今からマーフィー部屋にいく。オズワルド、ミカエル…供をしろ」

そう言うと、前衛3人は酒場を後にする。





「ビスルクアス。貴方、一度訓練所で転職した経験がありますよね?一体、あそこでは何が行われているんです?」 

「それは答えかねます。申し訳ございません」

「何故です?」

「転職経験者は、決して訓練の内容を口外してはならないと言われておりますので答えられませぬ」

その言葉にマルガレーテは戦慄した。
一体訓練所で、父の身に何が起こったのだろう。
頬がそげていたばかりではない。どことなく、ぐったりと疲れ果てていたのだ。
常に覇気と威厳に満ちていた父のあんな姿をマルガレーテは見たことが無い。

転職―職を変えるはいいが、ほとんどの者は能力が最低限にまで落ちている。
肉体的に衰え、知恵を失い、神を信じる思いまでがつぼみ、さらには運に見放される―

否、それ以前に訓練所で何人かは登録した後身ぐるみを剥がれた挙げ句、登録を抹消され、事件自体が隠蔽されているのだ。
あそこで何が起きているのか―それを想像するだけでマルガレーテは震えが止まらなかった。
数日後にマーフィーズゴースト狩りから戻り、いつもの父を見るまでは―


※いつぞや絵板であった、「僧侶ジョセフィーヌ>>>>戦士ミカエル>>戦士フリードルム二世」の図で、実際プレイ中あった事です。



地下十階…
九階までの魔物とは比べ物にならない、凶悪な魔物たちが徘徊している事で知られていた。
これまで足を踏み入れた者は生きて帰ってこない、とも言われていた…
そこへ、精鋭のラーナパーティーは脚を踏み入れた。 

最初の玄室に足を踏み入れた時、一斉に天上から何かが襲ってきた。
「ッ!?」 
反応が遅れたのは、不覚としか言い様がなかった。
ヴァンパイアの爪が皇帝の鎧から皮膚まで貫通した途端、強烈な痺れと灼熱感が体中を駆けめぐる。

「ぐ…き、貴様…!!」

心臓の血が瞬時に沸騰し、一気に全身にひろがったような異様な感覚に絶えきれず、皇帝は倒れる。 

「陛下ッ!!」 

すぐに襲いかかってきたもう一匹のヴァンパイアの爪を、背中でオズワルドは受けた。
それにも麻痺の毒があったのか、オズワルドまでもが膝を着く。

 「くそッ!こやつら…」

前衛でただ一人残った戦士ミカエルも焦燥の色を隠せなかった。
ドワーフの血が流れているせいか、こういうすばしっこい手合いは苦手であった。
そこへ、僧侶のジョセフィーヌが、<粉砕のメイス>を振り上げ前衛に躍り出る。

「ふんッ!」
大上段から振り下ろされたメイスがバンパイアの脳天を粉砕する。 

「キャーッ!」

マルガレーテにヴァンパイアが飛び掛かってくる。

「マルガレーテ様は私が護りますッ!!」
振り下ろしたばかりのメイスが唸りを上げながら、右に大きく振られる。
まさかこのたおやかそうな尼僧のどこにそんな力があったのだろう―
避けきれなかったヴァンパイアを吹き飛ばしたのだ。

残った2匹もほぼジョセフィーヌが<粉砕のメイス>で武器の名前の通り、粉砕してまわった。

五人は、ただジョセフィーヌの無双っぷりに呆然と見守っていた。(うち2名は麻痺中)


**

「転職…ですか?」

「ええ。貴方、絶対君主向きですッ」 

マルガレーテが熱心にジョセフィーヌに「君主」への転職を進めていた。
あの剛腕は、ミカエルに勝るとも劣らず、そのフットワークはオズワルド並に素早い。
これを行かさない手は無い―

**

「陛下…」

「分かっておる…。だがな…今日だけは酔わせてくれ…」

冒険者が集う「ギルガメッシュの酒場」でひたすら酒を皇帝は飲み続けた。
不甲斐ない己に落ち込んでいる、というわけではない。

「明日になったら、私もマーフィーズゴースト狩りを手伝いますから…」

「うむ…」

宿に戻った時、フリードルムは気付いた。
レベルが2つも下げられていた事に。
麻痺で動けなかったよりも、エナジードレイン(レベルと経験値を奪われる)を受けた方がショックだったのだ。


**
エナジードレインは絶望します。
ここでリセットを使わなかった私はえらいと思いました。
さらにこれで、あまりにも陛下が弱くなってしまったのですが、レベルが下げられたのをきっかけに「君主」に転職させようという気になれたので、まあいっか。

「何故だ…フランソワ…どうしても自分たちとは行かないのか?」
姉の問いかけに、フランソワは振り向きもせず、ただ黙っていた。
その答えは聞くまでもない事を理解していたのは、他でもない問いかけをしたテレジアの方だった。

「自分もお前と再び隣り合わせで戦いたいのを願っている。お前だってそうだったんだろう!」

「…はい…」

振り向いたフランソワの顔は蒼白だった。
悲しさと恋しさでせめぎ合っているその表情を見て、テレジアは頷いた。

「分かっている…お前が何を言いたいのか。だが、これが自分にとって―兄上にとっても最善なのだ」

「最善?それが最善だと言うのですか、姉さん」
非難めいた口調にテレジアは動じていなかった。
それを見て、これ以上何も言っても無駄、というのを互いに理解していた。

「…今の、恥を忘れた兄さんや姉さんとは居たくないのです…さよなら…お元気で」
直ぐさまきびすを返し、二度と振り返る事も無くフランソワは駆けていった。

「…フランソワ…」
またしてもお互いに相容れなかった―
ラーガイル分裂の日と同じ光景を繰り返してしまった事に、テレジアはしばらく目を閉じたまま沈痛な面もちで立ち尽くしていた。



「何故だ…兄さんも…姉さんも…」

冒険者の一覧に懐かしい兄や姉の名前を見た時、フランソワに動揺が走った。
今グランクールパーティーの一翼を担っているが、
兄や姉と一緒に―敵としてではなく背中を任せられる味方として―戦いたい思いが込み上げてきたのだ。

淡い期待と希望は、兄と姉の変貌した姿を見た衝撃で脆くも崩れ去った。

フェルディナントはその鍛え上げられた肉体を惜しみなくさらけ出していた。
一糸纏わぬ、という表現がピッタリだった。
そんな姿でリルガミンの街を闊歩していたのだ。

兄と姉は「ニンジャ」になっていた。
心無い殺人マシーン、エリート中のエリート、と言われる最強の戦士たちである。
東洋の暗殺者の称号を持つ彼等は、成長と共にその肉体をより強化する事が出来た。
繰り出される手刀の一撃は、地下10階にひしめく最強の悪魔、グレーターデーモンの首を吹っ飛ばし、その肉体は鋼鉄の鎧よりも遙かに強靱で、通常の武器では傷つける事すら出来ないと言われている。
彼等を冒険者達やリルガミンの人々は畏敬と、ある特殊な感情を込めて見つめていた―

そう。
マスタークラスになったニンジャたちは一撃必殺、先手必勝を信条としてるため、空気抵抗や重量の関係からか、何も身に付けないのだ。
それが意味する事は1つ―

彼等は常に全裸なのである


テレジアは一応、東洋のニンジャが身に付けていたという下着、褌を身につけているが、全裸に限りなく近い姿であるのは言うまでもない。
そんな姿でも女騎士の美しさや凛々しさを失っていない。
だが、それでもフランソワの今までの兄や姉への思慕といったものをぶちこわしたのには変わりなかった。

―絶対嫌だ!!兄さんも姉さんも!!そんなすっぽんぽんで!!ニンジャなら普通覆面くらいしてるものだろう!!

だが、全裸に覆面では余計その変態さに拍車がかかるのに気づき、さらにフランソワはげんなりとする。


数日後、ウェインがニンジャになろうとした時、訓練所まで先回りして猛反対するフランソワの姿が確認されたのは言うまでもない。

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