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わたしは自分がなにを感じ―なにを考え-ているかを書いてみたいと思う(キケロ)
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※これらの出来事は、実際私のプレイ中起こった出来事です。


初めて地下9階に降り立ったグランクールパーティーは到着早々モンスター達の不意打ちを受けた。
愚鈍な亜人種トロール達を率いるオークロードは狡猾で、パーティーは連携が取れないまでに切り離されてしまったのだ。
さらには、屈強な戦士のウェインや侍のフランソワではなく、非力な司教クローヴィスや盗賊のスザンナを集中的に狙ってきたのである。


「キャーッ!!」

トロールの棍棒の薙ぎ払いをスザンナは避けきれず、直撃を受けた。
食人鬼どもに取っては、か細い少女の身体を壁まで吹っ飛ばす位、朝飯前だ。

「しっかり!!しっかりして!!スザンナッ」
必死に回復魔法―DIALをかけても、力無いその肢体が意味するのは誰がみても明らかだった。

「やだ!!やだよ!!スザンナーッ!!」
悲鳴に似た泣き声を挙げるカールにオークロードの凶刃が迫る。
高潔かつ優秀な戦士である君主(ロード)であるとはいえ、まだレベルの低いカールがその凶刃を剣、もしくは盾で受け止める力は無い。

「ミームアリフ ヘーア ラーイ ターザンメ
(火よ、風よ、高遠に吹き荒れよ!)MAHALITO!」

クローヴィスの手の先から炎が蛇行しながらオークロードを包み込む!
熟練(僧侶、魔法使い両方の魔法が使える)の司教クローヴィスともなれば、一撃でオークロード達を全滅させる事ぐらい造作もなかった。


「クローヴィス!!スザンナがっ…!スザンナが…!」
しゃくり上げながら、カールがスザンナにすがりつく。
聖騎士とも言われる君主(ロード)になったにもかかわらず、大事な友人を助けられなかった悲しみと悔しさで少年は目を真っ赤にして涙を流していた。

「ご心配には及びませぬ、陛下」

そう言うと、クローヴィスはスザンナの身体に手を当てる。

「ダールイ…(生命よ、再び動き出せ)―DI」

生命を呼び戻す魔法はやはり精神に負担がかかるのだろう―
詠唱が終わった時には、クローヴィスは肩で息をし、額は汗でびっしょりと濡れていた。
呪文が発動されると同時に、一瞬スザンナの身体が光り、可憐な頬に再び赤味が差し出す。
長い睫に縁取られた瞼が開かれるのはその直後だった。

「う…ん…?あ、あら…あたし…」

「スザンナ!!良かった…良かったよーッ」

蘇生は成功したのだ。
一息ついていた時だった。

「摂政殿…ウェインも」
フランソワが動かないウェインを背負ってクローヴィスの前に現れた。

「やれやれ、頑丈だけが取り柄の様な男までもが…」
仕方なさそうではあるが、クローヴィスは再び蘇生魔法DIを詠唱しはじめる。
だが…

「おおっと」

クローヴィスの呟きに、フランソワ、カール、スザンナの顔が引きつる。



* ウェインは 灰に なった *



数分後、カント寺院前―

「このバカ摂政!!俺をどさくさに紛れて消滅させる気だったな!」

ウェインの怒号が響く。
蘇生したばかりなのに怒鳴り散らせるのは、ひとえに彼の生命力が人並み外れているからだろう。
クローヴィスが蘇生失敗した後、全員でウェインの遺骨(灰)を集めてカント寺院に行き、見事よみがえらせたのである。

「我が輩とて失敗はする。元々DIは成功する方が奇跡的だ」

「なら、何故スザンナの蘇生に成功して、俺の蘇生には失敗するんだ!!あまりにも作意過ぎるぞ!」

「何度言えば分かるのだ、我が輩の意思ではどうにもならぬ事だ!!大体、誰がお前の蘇生代を出したと思っておるのだ!」

「俺を骨(灰)にした貴様が弁償するのが当然だろう!!」


延々と口論を続けるクローヴィスをウェインを見て、カールは改めて決意を固くした。
もっと強くなろうと。



***
何故かクローヴィスがウェインに回復魔法をかけると失敗ばっかします。
まさか、ウィザードリィでも二人の不仲を反映するなんて…。
でもウェインはグランクールパーティー中大事なポジションなので、私はとっても大事にしてます。
(全員大事にしてますが!)




DIAL:中ぐらいの回復魔法。次のレベルで覚えるDIALMAを覚えるまでのつなぎみたいなものです。

MAHALITO:中級レベルの魔術師の攻撃魔法。これが使えるようになってやっと魔術師が戦力になる。

DI:蘇生魔法。ただし失敗すると「灰」になる。

灰:HPを失った「死亡」から先の状態。要するに骨や遺灰になってしまった状態である。
完全な「死亡」である「LOST(消滅)」の一歩手前の状態。KADOLTO(カドルト)でないと回復出来ない。これで蘇生に失敗すると「LOST」してしまう。
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