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わたしは自分がなにを感じ―なにを考え-ているかを書いてみたいと思う(キケロ)
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王妃の亡霊が消えた後、フランソワは何かに気付いた。

薄暗い殿堂の中にあって、冷ややかでいて清らかな光を放つ―十字架が落ちていた。

「これだけで、あの“王”を倒せだと?」

フェルディナントが吐き捨てるように呟いたのも無理は無い。

邪悪そのものである“災いの王”の巨大さに比べ、フランソワの手中にある十字架はあまりにも小さく、非力そのものに見えた。
もっとも、邪悪な“王”の攻撃を防ぐには効果はあるだろう。
魔物は銀を嫌う―
しかし、これであの“王”と悪魔の娘を倒せるかと問われれば―

「それでも倒さねば、この城から出られないかも知れないな」

十字架を弄びながら、フランソワは独りごちた。

“王”の力は三人の想像以上だった。

百戦錬磨のフランソワ、冷静沈着なテレジアが、ただ“王”にひと睨みされただけで催眠術にかかり、同士討ちを演じてしまったのだから。

そして、フェルディナントの渾身の一撃を受けたにもかかわらず、何事も無かったかのように立ちはだかっていたのだ。
噴水のように血をまき散らしながら、逆にフェルディナントを圧倒した様は、悪夢のようだった。
「ならば、あの王妃の言うとおり、レベッカの部屋へ行こう」

テレジアの提案に二人の最強騎士は頷き、最奥の「子の墓」へ向かった…
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フリードルムの手の中にある十字架は、静謐で清らかな輝きを放っていた。
亡霊から手渡された品ではあるが、聖なる力を秘めているのは傍目からも分かる。
それだけに、王妃の話は真実みを帯びていた。
あの城で何が起こったかの証人の一人なのだから―


「陛下。いかがなさいますか?」

「そもそも、我々の目的はあの王の討伐ではなく、あくまでもこの城からの脱出だ。あんな王妃の頼みなど聞かぬわ」

そう言うと、フリードルムは十字架をその場に置いた。
王妃の話を信じない
これが、ラーナパーティーの決定だった。

「あの女…嘘を付いて居るしな」

「やはり…気付いて居られましたか」

「うむ。悪魔の娘の母親は、あのゾーフィタスの所業により、命を落とし、生きた屍となって虚ろの状態で生かされておったのだ。牧師の亡霊も然りだ。それに両人が閉じこめられていた塔の鍵…あれは、ゾーフィタスの部屋から出てきた…」

「つまり、ゾーフィタスは王妃の愛人の一人…」

「そういう事になるであろうな。もっとも、SMグッズを持っていたり、ヘビを愛玩するような女だ。余計信じられぬわ」



王妃の部屋からさらに奥に伸びている回廊。
その果てに、小さな部屋があった。


王妃の話が本当ならば、そこが悪魔の娘―レベッカの部屋であろう。

「妃の墓

アラムの女神 没年 ヘビの年」


そう、入り口の碑にあった。
あの“災いの王”の妃の墓だ。

入った所、さすがと言おうか、禍々しさというものは最初感じなかった。

だが、突然だった。


「ガアアアーーーールルルル!!」

獣の咆吼の様な女の叫びが突然、殿堂内に響いた。
あまりの大きさに、余もオズワルドも肝を冷やした。


「うらみを、晴らすのじゃぁー!」

目の前に、暗い霧と同時に女の影が薄ぼんやりと浮かんだ。
徐々に霧が晴れると同時に、王妃の亡霊は現れた。
青白い顔に似つかず、瞳が炯々としている。
先程の“災いの王”よりも違う意味で恐ろしい姿だ。


「お前は、わらわが捜しておった者ではない…
お前は、わらわが待ち受けておった者じゃ!
これからここ、暗黒の城で巻き起こった、
邪悪なる災いの物語を聞かせよう。
それは、お前の背すじが寒くなり、
血の気が引くような物語となろう…」

そうか。
では、聞かせて貰おうか。

「何年も昔のこと、
この国は、みだらではあるが力強い領主によって
治められておった。
神につかえた王の子孫のまた子孫にあたる者じゃ。
だが、この者は、持って生まれた領土だけでは満足しなかった。
その先祖の血が、再び無敵の王たることを欲したのじゃ。
王を王たらしめるのは王冠ではなく、力。
支配する力をもって始めて王は王たりえ、
持たざるものはその座を失う。
真の力は、支配する力を持つことない。
制御することあたわざる者は、
またその力も失う…
それがゆえに、彼もまた、支配、
そして制御することを学び、
さらに見いだしたことをじっさいに用いた。
彼は、権威をひけらかしている限り、
およそ平凡なる者の操作はたやすく、
神からさずかった力を誇示する限り、
他者は彼にこびへつらい、
その支配を受け入れ、
彼の権威に異議をもうし立てることは
無いということを、知ったのじゃ」

なるほど。
確かに、王を王たらしめるものは“力”だ。王冠ではない。
その事は、余も幼い頃より先帝から学んだのだ。
さらに、王妃は続ける。

「彼は城の北に暗黒の寺院を建立し、
そのシンボルとして雄羊の印を用いた。
すでにしてよわき者、おくびょうな者から、
疑惑と恐怖をもって見つめられてきた雄羊じゃ…
そして、この王となるべき者は気がふれたのじゃ!
力を欲する彼の夢は、
おのが自身を支配してしもうた。
このような渇望が常にそうあるように…
そして彼は、その権威にあらがえない者を
もって、聖ならざる征服の戦いに手を染め、
暗黒の力へとかたむいていった…
地獄の底から悪魔の力を呼び寄せ、
彼の力はその望むがままに
強大になっていった。
彼はこの井戸より飽くことなく飲み続け、
力が自らの魂の中に宿ってゆくのがなぜか、
疑おうともしなかった…
ある日、彼は彼の征服の後ろだてと
なっていた暗黒の力のみなもとから、
得た力の代償を求められた。
もちろん、もっともいまわしき代償を!
彼は一人の女、牧師の愛人をとらえ、
夜半にむち打つというおそるべき
儀式をもって、地獄より来たる悪魔に
これをさしだした。
この世界の正当なる支配者を自称する悪魔に。
そして悪魔の娘が生まれた。
その娘は、ふしだらな母親の元でそだてられた。
あの牧師だった男がそばに置かれ、
王の過去の行いにより、
降りかかって来るかもしれない危害から
彼女を守った」

徐々に、妃の顔からさらなる狂気―否、嫉妬ともとれるどす黒い表情へと変わっていった。

「娘が十と三の年、王はその女を自らの元にまねきよせた。
彼は力を持つ新しき者と手を結び、
娘をワナのおとりに使い、
その悪魔の父をおとしいれ、
葬り去ったのじゃ…
彼はこうして娘をおのがものとして
手にすることができるようになった。
そして、娘がその悪魔の父から受けついだ力をも
自由にできるようになったのじゃ。
彼の力に対する欲望は、そのまま娘に対する欲望となった!
そして、妃であり、高位の聖職者であり、
一度は王その人の愛人でもあったわらわは、
すてられたのじゃ。
娘のせいで…
わらわはすべてを失った…
娘が十と四の年、娘は彼に自らの力の出自、
その生まれ出たなりゆきをたずねた。
彼はそれに答え、彼女のふしだらな母親と
悪魔の父のことを語ってきかせた。
娘はそこでひとつのことを望んだ…
彼らの死を望んだのじゃ!
まさに娘は悪魔の子であった!
娘はその母を死に追いやった!
その愛人にして、あの牧師だった男も
同様に死へと追い立てられた…
そして災いのペンの事件が起きた…
王がペンの望みを書き終わった
まさにその時、三つの出来事が起こった。
まずひとつ目は、わらわが死んだこと、
悪魔の娘のその手にかかったのじゃ…
二つ目は娘が子を宿したこと、
地獄から来た新しき呪われ子じゃ…
そして三つ目、
王自身が変わっていったのじゃ…
彼は不死を欲した…
だが、彼もまたペンの災いを
逃れることはできなかった…」

途中から哀しみの色に染まっていた妃の声は突然張り上げられる。

「わらわは彼らにつばをはきかけよう!
彼と娘とその子に!
わらわは彼らある限りやすまらぬ!
お前はやつらを葬り去るのじゃ!
やつらのうそを聞いてはならぬ!
やつらはお前をあざむこうとするじゃろう!
聞いてはならぬ!!
お前がやつらと戦うために、助けになる物を与えよう。
だがしかし、わらわの言葉を忘れてはならぬ!!
このかぎで娘が寝ている部屋に入り、
葬り去るがよい!
そしてこの聖なる品、やつらの力から
お前を守るこの品を持つがよい。
彼はお前を止めようとするだろう。
だが、これは彼をおしとどめよう…
さあ、行くのじゃ!
やつらにやられる前に、
やつらを葬りされ!

わらわのうらみを、晴らすのじゃ!!」

有無を言わさず、妃は銀の十字架を余に渡し―
そして亡霊は消え去っていった

寄り道してきちゃいました♪



月下の夜想曲をplayしていました。

…やりたいってコトなんですね。
…ただ、今大事な時期なので、遊ぶわけにはいかないのが…くぅぅ…ッ
王の墓に着いた。

アラムの君主 没年…

没年が書かれていたそこは、爪か何か細いもので滅茶苦茶に引っかかれているのが妙に不気味だった。
まだ、王は生きているのだろう。


部屋は使われておらず、まるで来るはずの者が
まだやって来ていないかのようにまっさらだった。

わずかに冷たい風が吹き抜けるのが感じられた。

「風…?」

来るとすれば、あの「死者の川」からだろうが…地下にまで達するだろうか?
我々以外の誰かがやってきたのだろう。
後続の、探索隊かとも思うが、それらしき足音は今まで聞こえていない。



その風がやむと、そこに何ものかがいるような気配がした。

「だれかお捜しかね?」

自信に満ち、力強い声が背後からひびいた。

「陛下?何かおっしゃられましたか?」

「余ではない…」


二人してあわてて振り返ってみると…


















そこには、だれもいなかった…

と、何かが”しなる”音がひびき、
今度は顔に冷たい風が吹きかかってきた。

そして、ついにそれが目に入った!

巨大な黒いコウモリが、まるで攻撃するかのように顔の前をよぎった。

「戦うつもりかね?」

「その意志は無い」

そう私と陛下が答えると、まるでこちらをためしているかのように、コウモリはもう一度飛びかかってきた。

咄嗟に武器を構えようとした陛下と私は、思わずその動きを止めてしまった。

次に起きたのは信じられないような、
まったく異常な光景で、
その素早さはあやうく見落としてしまいそうなほどであった。

突然、コウモリが消え失せ、その同じ場所に、背の高い、黒い人影が現れたのである…


「失礼して自己紹介をさせてもらおう。
私はこの城のあるじだ。

君たちは私の許可なく、無断でここに入ったようだが…
当然それなりの理由があるのだろう?
ここにやって来た…何故ここにいるのかな?」

「コズミック・フォージを求めて、来たのだ」
そう陛下が答えると、王は狂ったように哄笑した。
愚問だ、と言わんばかりに。

「再び問おう。何故ここにいるのかな?」

「…レベッカという娘だ。ここに居るだろう?」

陛下は軽い―挑発なさるつもりだったのだろう。
だが、それが王の逆鱗に触れたのは、火を見るより明らかだった。

途端、それまでどこか余裕のあった王は、牙のように突き出た犬歯を剥き出しにして吼えるように叫んだ。

「レベッカ? 
彼女のそばによるな!
わかったか!?
もし少しでも近づいたら、お前を殺す!!
おろか者っ!
近付くなと言っておいたであろう!」


そこまで叫ぶと、己の弱点を露呈してしまったのに気付いたのか、体裁を取り繕い、先程までの王者然とした雰囲気に戻った。
もっとも、殺気は今の方が強くなったような気がするが。

「君たちはまだ子供だ…
君は生き物の限界、君たちの限られた世界を
はるかにこえた物事にかかわろうとしているのだよ。
来たまえ!
君たちが立ち向かっているものが
何なのか、ためしに”味合わせて”あげよう!」



「うぐッ」

突然、陛下はその場に突っ伏してしまわれた。

「陛下ッ!お気を確かに…」

駆け寄った私は瞬時に、身をかわしたのは騎士としての直感からだった。
咄嗟に避けなければ、陛下の細身剣が私の腹部に深々と刺さっていたのだろう。

「…」

陛下の湖水の様に冴え冴えとした瞳は、凶暴な光が宿っている。
明らかに、私を「敵」と見なしている。
あの王が陛下に何かをしたのかは言うまでもない。
強力な催眠術を、陛下は受けられてしまったのだ。

「おのれッ!!“災いの王”ッ」

催眠術を解くには、施術している者を倒すだけでも効果がある。
一気に間合いを詰め、上段に構えた剣を振り下ろす。
人間だけでなく、今までの魔物たちとの戦いでも、この私の剣技を避ける事は出来なかった。
もっとも、今相手にしているものは、今までの魔物とは遙かに格の違う相手ではあるが…

「ハッハッハ…効くと思ったのかね」

何をどうされたのか、私の剣は虚空を斬っていた。
何故だ。
確実に、剣の切っ先は王を捕らえていた。
はずだった。
それなのに、手と視界が突然狂っていたのだ。




気付くと、王の姿は無かった。
そして、陛下はいつの間にか、気絶なさっていた。


「陛下!!陛下!!」

やっと目覚められた陛下は、正気を取り戻されていた。
何が起こったのかはまったく記憶に残っていないともおっしゃられた。

「ただ、ヤツの瞳が赤く光った途端、余の意識が飛んだのだ。…確かに、我らは、この世の範疇外にかかわろうとしているのであろうな」

ここで弱気にならないのが、陛下―そして、私だ。


部屋には「女王の鍵」と銘打ってある鍵を見つけた。


…女王…

あの、SMグッズを持っていた女か…


始め、その墓に入った時、先行隊とぶつかったのかと思った。
そこには、漆黒の甲冑の男が立っていたからだ。
オズワルド―ではなかった。

「我を滅ぼしたるは貴様らか…」

その手に握られているのは、アヴェンジャー(復讐者)と言われる剣だ。

ジオフリー・クレイトンの周りには、鈍色に光る甲冑に身を包んだ騎士たちがいる。
かつての彼の部下なのだろうか。
だが、鎧の中からは皮膚も骨も見えない。
恐らく、彼の部下の霊―が本体なのだろう。

鉄仮面の奥の顔はうかがいしれないが、恐らく恨みと怒りに漲った表情を浮かべているのは言うまでもないだろう。
私たちを、復讐のターゲットとして見ているようだから。

だが、勝負はあっさりと付いた。
私と姉さんが周囲の騎士の亡霊と斬り合っている間に、兄さんが一撃で黒騎士を倒してしまった。

やはり、ロビンの時と同じ様に彼は霧散してしまった。
そこに甲冑と剣を残して―

アヴェンジャー(復讐者)を持っている事からして、彼は恐らく最期の日、卑怯な方法で殺されたのかも知れない。
国一番の騎士だった事から考えると、何か大きな事件があって、それに巻き込まれてしまったのかも知れない。

だが、暗殺されてしまっている今、そして書物の多くが朽ちている今、真実は結局闇の中だ。
もっとも、私たちは“災いの王”やこの城の脱出方法を捜しているのだから、そんな事は些細な事。
アヴェンジャーだけを拾って、私たちはその墓を後にした。

薔薇のハイ・マイナードと言われたブリガードも同様だった。
どうやら、ここの守護者は死んでなお、王を守っているのだ。

さして苦戦もせず、戦いは終わった。
そして、そこから暗い通路が延びているのに気付かなければ、第四の守護者に会う事は無かっただろう。

ハイヤト・ダイクダは強敵だった。
鬼(確か、般若と言ったはず)の面をかぶり、異国の鎧を身に纏っている彼は、他の三人にくらべ、威圧感が凄まじかった。
その凄まじさは、太刀筋にも現れていた。
何よりもあの刀―あれは、幻とかつて言われていた『村正』ではないか!
気を抜けば、全員の首がすっ飛んでいる。

凄まじい鍔迫り合いに勝ったのは兄さんだった。
ムラマサとアヴェンジャーの鍔迫り合いの際、ジオフリーの執念が乗り移っていたのか、兄さんの気迫は鬼気すら感じさせる、凄まじい形相になった。
その途端、ムラマサは吹っ飛び、ハイヤトは皮肉にも“介錯”を受ける事となった。
ムラマサはその後、私が持つ事となった。

守護者たちの武具を手に入れ、私たちはいよいよ、核心に迫ろうとしていた。

手には「王の鍵」がある。

あの、王の墓へ入るのだ。


死者の殿堂内は、薄い青白い炎がともっている洋燈で多少視界は明るい。
だが、この世界では目に見える物よりも見えない物の驚異・存在の方が大きいのだ。
先程から、どこからか泣き声が聞こえる。
ああ…聞いたことがある。
あれは、バンシーだ。

死期が近付いた人間の前に現れるという、不吉極まりない亡霊だ。

それから、大量に転がっている白骨も今に動き出しそうだ。
正気を保っていられるかどうか、段々自分も不安になってきた。
だが、兄上は、意志が強いのか、只単にギーセルヘルの塔で見せたような宝漁り魂に火がついたのか、あちこちを探っている。
兄上…
下手して骨の平穏を


「すまん、テレジア。乱した…」


やはり…そういう展開か。
骨の平穏を乱すとは、前にもあった事だが、今回も亡霊たちが襲ってきた。
もっとも、この程度の亡霊は、自分たちの敵ではない。

そうだ。
自分がこんな不安を感じているのは、亡霊どもではない。

“災いの王”そのものの存在が恐ろしい程間近に迫っている様な気がしているからだ。

亡霊を倒した後、兄上が骨の間から何かを拾った。

「なんだこれは。ドローの鍵?」

しばらく、自分たちは殿堂内をさまよってみた。
そして、あちこちに特別に造られた墓を見つけた。


ロビン・ウィンドマーン
高地の射手。 第一の守護者

サー・ジオフリー・クレイトン
黒い騎士 第二の守護者

ブリガード・ダン・ウォルトン
バラのハイ・マイナード 第三の守護者

ロード・ハイヤト・ダイクダ
介錯兼用心棒。第四の守護者


かつて、この国に仕えた英雄たちの墓である事には間違いない。
ハイランダードロー…すなわち、ロビンの墓の鍵だろう。

「せっかく鍵が落ちていたんだ、入るぞ」

…兄上…

英雄の墓に入った時だった。
どこからともなく、重い声がした…


暗き夜に
死は訪れ
なんじのミノス
生をえん!

そして骨からよみがえった肉体が
しゃべった。

「ご主人様、お呼びにより参上いたしました!」

骨からよみがえったのは、若々しい美女―否、女エルフだった。
長い金髪が、闇の中で輝いている。
その途端、何かが頬をかすめた。
言うまでもない。
矢だ。

さすが英雄だけあって、彼女の矢はまるで次々と襲いかかってくる流星のようだった。
だが―
一気に間合いを詰めたフランソワの手刀で勝負はついた。


「…物騒な女だったな。それにしても、ロビンというのでてっきり俺は男だと思ったぞ」

フランソワの手によって倒されたロビンは骨すらも残さず、まるで霧の様に消えた。
その場には、彼女の愛用した弓と矢筒、それから、レンジャー最高の装備品とも言われる衣が残されていた。

まるで、自分たちがそれを使うに相応しい、と彼女が認めたかのように―

だが、レンジャー職についている者は誰もいないため、この場に残して自分たちは去る事にした。

次に、「騎士の鍵」を見つけた。
…おそらく、クレイトン卿の墓の鍵だろう。
さらに「バリキリーの鍵」(ブリガードの墓の鍵)までもが見つかった。

それでも、いくら捜しても最後の守護者の鍵は見つからなかった。

介錯であり、用心棒であるというハイヤト…
恐らく、最強の刀の持ち主であろう。
毎日、拍手を入れてくださってありがとうございます。
なかなか時間がとれない(気持ちにも余裕が無く…涙)ヘボ管理人には、本当にオフにまで好影響を与えるカンフル剤です。
(何を言ってるのか支離滅裂な文ですみません。ニュアンスさえ伝わって下されれば…!)

>ミカゲ様
はじめまして、こんばんは(^^)
ほぼ脳内設定なセレナ嬢へのコメント、ありがとうございます。
美人と褒めていただいて、嬉しいです。
確かにあんな綺麗な女性が押し掛けてくるなんて、シモンッなんて幸せ者なんだッ、と勝手に盛り上がってしまいますよね。
最近、株上昇中なシモンvセレナですが、ちょっとオフが妙に大変なので、(つ□T)コーナー作りが進んでませんが、いずれは作りますッ。
こんなまったりのんびりマイペースサイトですが、またのお越しをお待ちしております。


皆さんは、花見に行ったでしょうか…・。
私は実は家族と行きました。

周囲も家族連れしかいないので、いわゆるどんちゃん騒ぎするうるさい人がほとんどいないので、しみじみと過ごせました。

月と桜は本当に合うな~なんて思いました♪
半月なのがちょっと残念。
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