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わたしは自分がなにを感じ―なにを考え-ているかを書いてみたいと思う(キケロ)
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フェルディナントの日記


あの双子の巨人の家からそう遠くない所に新しい山道があった。
その山道を辿っていくと、小さな洞窟に当たった。
その一帯は、まるで誰かが何らかの理由で、"のみ"か何かで岩の中をくりぬこうとしていたように掘り返されていたものだ。
更に詳しく調べてみると、僅かに空気が流れているのが感じられる。

恐らく、向こう側に何らかの空間があるのではないか。
そこでつるはしを振るって壁を壊すと、
渓谷と洞窟をつなぐトンネルが出来た。

間違いない。
あの蛇(ミスタファファスとか言った)が言っていた、もう一つの”眼”はあの辺りにあるのではないか。
そこで俺たちはさらに進む事にした。

その部屋の壁の窪みには、ミイラが安置されていた。
いや、ここだけではない。
この辺り一帯が、一種の埋葬地らしい。

そして埋葬地であるここに踏み込んで、やたらとゾンビが襲いかかってくる。
その死体どもの多くは男のようだったが、一部は女のものもある。
動く死体は戦場で見てもゾッとしないものだが、こんな洞穴―それも沢山の死体に囲まれたこの場所では一層不気味なものだ。
すぐに俺たち全員はとっくに習得している「ディスペル・アンデッド」を最高パワーで発動させて、成仏させてやった。

そういえば、この洞窟だが、砂がいっぱい詰まっていて、それ以上先に進めそうになかった場所もある。
仕方がないため、俺たちはそれ以上進まず、反対方向へと進んだ。

先に進むと、壁には薄れ掛けた壁画が描かれていた。
それは日常の暮らしを描いたもののようで、
それは褐色の肌の人々が穀物の刈り取りや、
水浴びをしたり、踊っている様子だった。

さらに階段を上がると、また違う場所に来た。
壁は土で出来ていて、奇妙な文様に掘られた粘土の塊で築かれていた。
さっと見渡した限りでは、壁は全て同じ様なスタイルで作られていた。
それは、まるで王室か神聖な場所のような雰囲気だった。

外へ出てみると、自分たちは今巨大なピラミッドにいる事が分かった。
そこには山に上に饐えられ、周りからはジャングルで遮られた寺院となっていた。

ピラミッド―
それは、確かリグリアの近くにある、砂漠の国によく見られる墓場だ。
くそ、また墓場か…。

だが、そこが墓場ではないことに気付かされた。

ピラミッドを探索しだしてまもなく、俺たちは原住民―というか、この前見た、あの褐色肌の少女たちと出会ったのだ。

どれも珍奇な、いわゆるビキニ姿で頭に鳥の羽を着けた格好で手には槍を持っている。
そして俺たちをみるなり、奇声を上げて襲いかかってきたのだ。
それも一人や二人ではなく、数人で…。

これだけ大人数ではあきらかに俺たちは負ける。

その時だった。
女たちが何か口をぱくぱくと開いた後、ばたりと倒れたのだ。
否、倒れたのではない。
眠ったのだ。

「…ふう、効いたな」

テレジアが「スリープ」を使っていたのだ。
眠っている内に俺たちはその場を立ち去った。

「今回は殺さずに済んだが…。次運悪く出会ったら、恐らく斬り合いになるだろうな。なるべく鉢合わせない事を願うのみだな」

あいつ(フランソワ)の意見に今回ばかりは賛成だった。
敵なのだから、人間の女といえども容赦してはならない。
もっとも、俺はあまり気にしないが、テレジア達は気乗りしないようだ。
普段は戦場で多くの騎士たちを葬ってるはずなんだが…。
それでもって、その騎士たちの中にはそれなりに女もいるんだが…。

ともかく、なるべく鉢合わせないよう、俺たちは細心の注意を払った。
幸い、俺たちは巨大蟻の群や薄気味悪い蛇ぐらいで戦うに留まった。
ところで、その薄気味悪い蛇みたいな植物がいたんだが、倒した後、フランソワがそいつの体液をもろに浴びてしまっていた。
何というドジな…。

だが、それが後々役に立つとは思わなかった。

ピラミッドの石室の一つに宝箱があるのだが、それがどういうわけか手をかけた途端動き出すのだ。
何かいい方法はないかと思ったら、フランソワのネバネバが役に立った。

宝箱の着陸地点を計算し、フランソワがネバネバをその床にこすりつけると、宝箱は動けなくなった。

だが…


中身はただの空き袋だった。
これで何をしろと…?

ふとテレジアが思いつきから、先程の砂がいっぱいあった部屋に戻り砂を入れて砂袋でも作ろうという事になった。

面倒だが仕方ない…。



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