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わたしは自分がなにを感じ―なにを考え-ているかを書いてみたいと思う(キケロ)
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地下大墓地へ入ってみた。
小さな地下の墓所には、かびとすえたような臭いが充満していた。
おそらく、腐りかけた死体の臭いもまざっているのだろう。
この部屋には、長いことだれも
入りこんだことがないようであった…

東西に、それぞれ大きな霊園が配置されていた。
当然ながら、入る事は出来なかった。
鍵が掛けられていたのだ。

どこかに鍵があるに違いない、と思ったのは、これまでの経験からだ。
尤も、鍵を手に入れるのは骨が折れる事ぐらい何となく察しはついていたが。

一番奥の部屋にあった、鍵を取るには、腐った死体である守護者たちと戦わねばならなかったのだから。
あっさりと「ディスペル・アンデッド」で倒せるにしても、その数の多さにさすがに辟易してしまった。
どれだけ、この地には死者が葬られているのだろう。

鍵を手に入れた後、自分たちは墓地に足を踏み入れてみた。
その墓石には、死者たちの経歴が刻まれていて、なかなか興味深かった。

部屋の中には、死者の想い出を
刻んだ墓石がならんでいた。
亡者の島などと呼ばれているところに
このようなものがあるのは、
何か少しそぐわないようにも思えた…

例えば…
ブリ親分
「敬愛されるあまり、237回射抜かれた」

イララビじいさん
「わけありて死す、多くの者を殺したがゆえに」

ごろつきのイララビ
「理由持つ戦士、子供ばかりをあやめる」

うぬぼれのゴダイラブミー
「だれも必要とせず、だれも得られず」

変わり者のリー
「だれにも理解されないとわめき、皆に視力をうばわれる」

休みなしのビリー
「立ち止まることなく、果たされることもなく」

アイザック先生
「その脳みそすべてに、いまだ飽かず」


…こういった具合だ。
右の墓場だけでこういった興味深い、皮肉たっぷりの墓石だ。
もう片方も一応メモをしておく。


ほらふきのバルダ
「あまりに人気者で、ついには飽きられた」

向こう見ずのドン・マロー
「何事も恐れず、ビュイックにひかれる」

おせっかいのマンディー
「あくなきこと乞い求め、皆からうとまれる」

泣き笑いのハーポ
「皆にほほえみを与え、自らは酒に死す」

イヌ好きのドン・ジュアン
「熱情を求めて、熱病にたおれる」

うるさがたのアイラおばさん
「彼女の王子様を待ち、いまだに待ちぼうけ」

おひとよしのクライド
「はたらいて、はたらいて、一文も得られず」


無論、墓場で勝手に動きまわったせいだろう。
いくつかの墓地において、骨の平穏を乱してしまい、亡霊を呼び起こしてしまったのだ。
ディスペル・アンデッドでも浄化しきれない悪霊が多かった。
特に、「うるさがたのミス・アイラ」はしつこかった。

「貴様等はわたしの王子サマじゃなあああいいいいい」

とわめきながら泣き叫んだのだ。
これには、兄上もフランソワも効いたようだ。

倒した後に得たものも不気味な品だった。
絶望の首飾り…持ってみて思ったが、生前の彼女の絶望の想いや執念がたっぷりと込められていたのだ。
言うまでもなく、その場で破棄した。
冗談じゃない。
ちなみに兄上から「お前もこうならないよう、ある程度見切りをつけろ」とか言われたのが、個人的にちょっと頭に来た。
別に、自分は「王子様」とやらを待っていていき遅れた訳ではない。

その時、アイラの亡霊が落とした書物が気になった。
サイレンの書という、書物だ。
中身を見てみたら、サイレンたちの歌が記されていたのだ。

何かの役に立つかも知れないと思ったので、メモをしておく。


我らはサイレン
海の姉妹
我ら歌う哀しみの歌
そよ風をこえて
たとえ心に愛ありとても
我らを解き放つは狂気
悪夢へ誘わん男たちを
そのやさしき祈り聞かせて
逃れる者は唯一
サイレンの哀歌を知る者
恐ろしき時
我らののどよりおどり出る
死の定めから逃れん
我らを舞い上がらせるは狂気
いざ!
サイレン生ける者を誘わん
海の上なる死へ…

ソロ:姉妹たちよ、我らは何者?
コーラス:我らはサイレン!
ソロ:我ら何ゆえ歌う?
コーラス:我ら狂気ゆえ
ソロ:姉妹たちよ、我ら何を歌う?
コーラス:サイレンの哀歌!
ソロ:では、サイレンの哀歌とは何?
コーラス:我らを解き放つ狂気!
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